木とアルミ/強さとやわらかさ。

mother toolをはじめるきっかけになったプロダクトシリーズ。
何をつくるかまだ決まっていない段階ではじまった工場探し。
運よく足利のアルミ工場を紹介してもらいます。

栃木県足利市は、戦中の戦闘機から、現在の自動車部品まで、
アルミ加工がさかんに行われる地域。
その技術を代表するのが、ヘラ絞り。
平らなアルミを、ヘラで押しあてながら、
ろくろのようにカタチをつくっていきます。
ヘラ絞り職人の山岸さんの手でひとつずつ作業を行っています。
その誤差はほんのわずか。

スルスルとできあがる様子は、魔法のようで、
ただただ感動してしまいました。

絞ったアルミにアルマイト処理を施すため、
同じ足利市内の丸信金属工業を訪れました。
アルマイト処理は、表面を酸化させて、これ以上さびないようにする処理。
酸化したアルミは、熱した釜の中へ。
目に見えない、表面の小さな穴を、
蒸気でキュッと引き締めることで、
アルミ本来の強さを、より強固にしてくれます。
同工場はプレス技術も持っており、
アルミを頑丈な多面体に仕上げてくれます。
魔法のヘラ絞りと、アルミの質を高める技術。
まだ何もできていないのに勝手に可能性を感じてしまいました。

木の表情を見つめる。

アルミの形状と強さは、
じゅうぶん魅力があるけれど、
いつもの暮らしになじむように、
やさしさをかけ合わせてあげたい。
訪れたのは、徳島県のテーブル工房 kiki。
扱う樹種が多く、木それぞれの個性を
引き出すことに長けています。
同じ木でも種類によって重さや色。
木目や肌触りもそれぞれ違うことを学びました。

強くて丈夫なアルミと、やわらかさ漂う天然木。
生まれも用途もまったく異なるふたつの素材が、
新たな道具としてひとつになりました。
アルミの多様なカタチに合わせながら、
木の種類や木目、色味を選んでいます。
それぞれのつくり手が、それぞれの
魅力を引き出すように、丁寧につくりました。

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